春季オープン戦 3月22日 早大東伏見グラウンド
國學院大 001110000 3
早 大 000000003 3
暗雲がたれ込める中、今日の試合は行われた。風も非常に強く、この風は國學院大の勢いをそのまま反映していたかの様である。結果、3対3の引き分け。ワセダは劣勢に置かれ、9回に杉山翔大(東総工高)の一発で一気に優勢に傾いたと思いきや逆転できずに終わる。この試合、斎藤佑樹(教3)がオープン戦初先発。惜しくも白星発進できなかったものの課題を見つけ直す良い機会になった。
オープン戦で初先発した斎藤佑は7回を投げ、被安打7の失点は3。本調子とまでは言えないが、調子を確かめるように1球1球を投じていた。この日の最高球速は142キロ。6つの三振を奪うが、3回、4回、5回に先頭打者を出してしまうと簡単に得点圏に走者を進めてしまう。ワセダの守備の連携ミスや適時打などにより各回に1点を落とす。マスクを被った杉山に斎藤佑は自らタイムをかけ、マウンドに歩み寄らせる場面があった。杉山の経験不足が否めないのは事実。しかし、応武篤良監督(昭56教卒)も言及するように杉山の潜在能力は高い。多少視野が狭く自分のことで精一杯になってしまうところもあるが思い切りの良さを持っている。1年生で捕手での春季リーグ開幕スタメンは並大抵のことではない。敵チームの打者の情報などを頭に入れて置かなければならないのに加え、ワセダの投手陣の性格などを把握しなければならない。これを考慮すれば開幕スタメンマスクは白川英聖(社3)や市丸大介(教2)が被る可能性は高い。しかし、杉山がこのオープン戦や練習でこれらを満たす努力をすれば開幕スタメンも十分にある。もちろん、地引雄貴(木更津総合高)の存在もわすれてはならないだろう。正捕手争いは横一線。今後の活躍が鍵を握る。
打線の方は、國學院大先発・高木の前に沈黙。外内を投げ分け、右打者の懐を抉るカーブは圧巻。最高球速は142キロと左の本格派。しかし、好投手にも必ず隙はできる。ここを突けば勝機は見えるはずだが、ワセダはここをものにすることができなかった。5回無死満塁、打席に立ったのは佐々木孝樹(早実高)。左腕高木の前に空振り三振。フルカウントに追い込まれたあと、バットを短く握るなどの工夫が欲しかった。続く山川陽祐主将(社4)も空振り三振。1番小島宏輝(社4)も二ゴロに倒れ、好機をものにできなかった。
9回無死1塁ワセダの攻撃。國學院大は投手を交代させた。打席に立つのは杉山。投球練習をする投手に合わせて淡々とバットを振るのではなく一球一球噛み締めるようにしてスイングをしていた。集中して打席に入り、一度バットを振る。そして、そのしっかりとした下半身を地につけ投手に集中。初球、ファール。そこでタイミングを確かめ続く真っすぐをパチン。右方向に1年生離れした2点本塁打を叩き込む。杉山の思い切りの良さが輝いた瞬間だった。続いて代打土生翔平(スポ2)が左前安打で出塁し、犠打や佐藤大智(商4)が右前安打を放ち、相手の右翼手の暴投の間に1点を返し同点。二死2、3塁で宇高幸治(スポ3)。一打サヨナラのチャンスで左飛に終わりゲームセット。最後の決定打に欠いた。
この試合を振り返ると杉山の活躍が目立つ。しかし、まだ正捕手争いは始まったばかり。ポスト細山田武史(平21スポ卒)の行方に注目したい。ワセダのセンターラインが強固になれば盤石な体制が築かれるだろう。(※学年は新学年)(中村 尚)

タイムを取り、捕手杉山に声をかける斎藤佑