上井草便り

ラストラン
 15日のサントリー戦。後半、No.8豊田将万主将のキックに反応、右サイドでそのボールを拾ったWTB田中渉太選手が、サントリー有賀剛選手と1対1の局面を迎えました。

 「狭いところで外というのはイメージしてないだろう、内を張ってくるだろうと。フェイクを入れて外に行ったら(有賀選手が)ズレたんですけど、その瞬間足首を持たれて…。(学生を相手にしている時より)気を使って、足を引っ張っていれば、抜けてトライできたと思う。(個人として)あそこしかチャンスなかったんで、悔しいですね。」(田中渉太選手)

とトライまで持っていけなかった事を悔やみます。

 ボールを持った瞬間にスタンドから沸いた大歓声一つとっても、タレント揃いのBK陣においても何かやってくれるという期待感をこの日一番持たせたのは田中選手でした。

 対抗戦で中濱選手とともにトライを荒稼ぎ、順調にシーズンを送っていた田中選手でしたが、早明戦で負傷。「それだけ見て1年間やってきた」という”荒ぶる”の瞬間はスタンドで迎えることとなりました。

 「他の皆みたいにチームのために後輩達の相談聞いたりとか、そういう事はできない。チームのために何ができるかといったら走ること、トライを取る事しかなかったのに、それができなかった。すごいむなしかったし、悔しかった」

と振り返ります。最後は悔しい思いで終った田中選手、それでも自身の4年間を
「つらいことも多かったですけど、色んな経験できたかなと。いっぱいケガとかして、でもその分、活躍できたときは嬉しかったし、悔いはないです。」

と総括。卒業後はひとまずはラグビーとの区切りをつけ、一般企業へ。秩父宮を沸かせたスピードスターは次なる人生のステージに向かって再び走り出します。【鳥越裕貴】

「4年間は早かったですね。嬉しかったことと辛かったこと同じくらい」と振り返るWTB田中渉太選手

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