箱根駅伝大会2009

第85回東京箱根間往復大学駅伝競走 1月2・3日 東京・大手町〜神奈川・箱根町
 歓喜に沸いた瞬間からわずか41秒後。早大の10区三戸格(政経4)は謝るようなしぐさを見せながらゴールへと駆け込んだ。16年ぶりの総合優勝へ自信を持って臨んだ早大。しかし結果は2年連続の2位だった。

 まるで絵に描いたようなレース展開だった。1区を任された矢澤曜(教1)はスローペースの中、20キロ付近から一気にスパートをかけ、1位で鶴見中継所へ。2区の尾崎貴宏(教3)は粘りの走りで早大の大黒柱、竹澤健介主将(スポ4)にタスキをつないだ。6位でタスキを受けた竹澤。故障の影響もあり、エースがそろう2区ではなく3区でのエントリーだったが、気迫の走りで区間新をマークし、首位・山梨学院大と16秒差の2位で、4区の三田裕介(スポ1)につないだ。三田は主将の気迫と同期の矢澤の区間賞の走りに触発されたのか、なんと早大の1年生では18年ぶりの区間新。トップで5区の三輪真之(人4)へとタスキを渡した。その後、三輪は東洋大の柏原に20キロ過ぎにかわされるも、22秒差の2位で往路をゴール。復路は、総合優勝へ向け、逆転可能な位置でのスタートとなる。


 早大の歯車が狂ったのはここからだった。6区を走るのは昨年区間賞で今年は区間新を狙っていた加藤創大(スポ3)。この加藤でどこまで東洋大を離し、貯金ができるかがカギだった。しかし、加藤は3キロ過ぎにトップに立つも、そこから腹痛を伴いながらの厳しい走り。最後は気力で1位でタスキを渡したが、差を広げることはできなかった。続く7区はスーパールーキーの八木勇樹(スポ1)だったが、波に乗ることができず、ここでも引き離すことができなかった。一度狂った歯車は戻すことができない。8区の中島賢士(スポ2)がついに東洋大に逆転を許してしまう。そして9区の朝日嗣也(教4)で差を広げられ、最後まで逆転することはできなかった。

 「打倒・駒大」を掲げ、1年間それを目標にやってきた。しかし、往路を終わって駒大はまさかの15位。ライバルの失速に早大の中にかすかなスキができたのかもしれない。翌日、うまく流れを作った東洋大に対し早大はうまく流れをつかめないまま完敗した。世界を経験している絶対的エース竹澤が抜ける来季。今年よりも厳しい戦いになるのは必至だ。今年活躍した1年生はもちろん、2、3年生の活躍がカギを握ってくるだろう。この悔しさを糧に、全員一丸となって総合優勝を目指す日々がまたここから始まる。 (岡野宏美)

1区で流れを作り出した矢澤

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