復路ハイライト

【競走】第84回東京箱根間往復大学駅伝競走 1月2・3日 東京・大手町〜神奈川・箱根町
 駒野亮太駅伝主将(教4)の目に熱いものがこみあげる。「4年間振り返って、チームに迷惑をかけ続けていた。卒業された先輩から、よくやったと声をかけてもらってうれしくなって涙が出ました」。12年ぶりの往路優勝と総合2位。長い間苦しみ続けた早大がやっと「名門」の名に恥じぬ結果を残した。

 1区・尾崎貴宏(教2)がトップと4秒差の3位、2区・高原聖典(人2)がまずまずの位置で3区・竹澤健介(スポ3)につなぐ。すると竹澤はケガを抱えつつも、7人抜きで5位にまで順位を上げ区間賞を獲得。世界規格のエースが実力の違いをみせつけると、4区・中島賢士(スポ1)も差を縮め、トップと1分27秒差の6位で5区・駒野にタスキをつないだ。駒野は徐々に順位を上げていき、駒大・安西とともに、トップを行く山梨学院大・高瀬を10.6キロ付近で捉えた。その後もエンジのクライマーはさらに馬力を上げ、13キロ手前で安西を振り切り、独走で芦ノ湖のテープを目指す。ゴール直前に駒野は、胸のWを数回叩いたあと、右手の人指し指を天に向かって指し、12年ぶりに往路制覇のテープを切った。

 「エントリーから3週間、いろいろあったので不安もありました」(飯塚淳司=スポ4)。昨年、5年ぶりにシード権を獲得し始まったチームは、目標として総合優勝を掲げスタートする。4年ぶりに出場した全日本では5位と健闘し、集大成に向け最高の形で臨むはずだった。だが、予期せぬ出来事が立て続けに起こる。2年連続でスターターを務めた阿久津圭司(スポ3)がエントリーメンバーから外れ、坐骨神経痛を発症した竹澤が2区から3区へと回り、本多浩隆(スポ4)もアキレス腱を痛め欠場した。だが、「そういう危機感もあって総合2位という結果になったと思う」(飯塚)というように厳しい状況だからこそ、チームはより一丸となった。竹澤も「僕以外の選手が頑張ってくれた」とチームを讃える。

 総合優勝を狙った復路も加藤創大(スポ2)は区間賞を獲得し、2位駒大との差を3分11秒に広げた。だが、優勝候補筆頭の駒大は強かった。じりじりと差を詰められ、遂に9区・三輪真之(人3)が首位の座を明け渡してしまう。結局、先を行く藤色のユニフォームに追いつくことは出来ないまま総合2位でゴールしたものの、戦前の目標である「往路優勝、総合3位以内」という目標を達することができた。

 来年は今回のメンバーが7人残り、新主将となる竹澤を中心に総合優勝を狙える布陣が整う。だが、そもそも頂点を狙うことはワセダにとって宿命であり、やっとスタートラインに戻っただけに過ぎない。16年のときを越え、一度は錆びれかけた箱根の名門が最高の初夢をみるときがやってくる。 (山田 豊)

復路のゴールテープを切る神澤

一覧
TOPページへ