駅伝

第84回東京箱根間往復大学駅伝競走 1月2・3日 東京・大手町〜神奈川・箱根町
 前回の箱根駅伝で5年ぶりのシード権を奪還した早大は、全日本大学駅伝対校選手権(全日本)でも5位と健闘した。目標である箱根路で「往路優勝と総合3位以内」も夢ではない戦力を揃えていた。だが、12月に入ると阿久津圭司(スポ3)がエントリーメンバーから外れるという誤算が生じる。そして、事態はこれだけにとどまらなかった。

 3年連続で華の2区を走ることが規定路線とされていた竹澤健介(スポ3)が連戦による疲労で左尻を痛め、本戦出場さえもが危ぶまれたのだ。結局、負担のかかる2区こそ高原聖典(人2)に譲り準エース区間ともいわれる3区にエントリーされはしたものの、一抹の不安は抱えることに変わりはない。だが、早大が上位に食い込むためには大エースを中心とするレースをしなければならない。

 3区で少しでも前に出たい早大は、2区までに周りに引き離されることなく竹澤にタスキをつなぐ必要がある。2年連続スターターを務めた阿久津を欠き、1区に指名されたのは尾崎貴宏(教2)。尾崎が出だしで流れをつかみ、2区の高原が持ち前の強気の走りで他大のエースに食らいつきたい。竹澤の走る3区は、前々回には東海大・佐藤悠、前回には中大・上野といったエースが区間賞の好走を見せ、自軍を上位に押し上げている。故障を抱える竹澤に2人と同じ結果を要求するのは酷かもしれないが、ここで一つでも順位を上げておきたいところだ。

 「山を制するものは箱根を制す」。かつてから山が鬼門とされていた早大。だが、今回は5区に駒野亮太駅伝主将(教4)、6区に加藤創大(スポ2)と山に強い戦力を擁している。「つなぎの区間」である4区でこれまでの順位をキープし、3回目の山に挑む主将につなげたい。昨年は故障のためいまひとつ力を発揮できなかったが、今年は今までで最高の状態できている。5区は全区間中の最長区間でもあり、前回は順大・今井が圧巻の走りで母校を6年ぶりの総合優勝の原動力となったことは記憶に新しい。駒野も区間賞を狙う力走で12年ぶりの往路優勝のテープを切るつもりだ。

 復路の先陣を切るのはユニバで5位入賞を飾り、全日本ではアンカーとして他校のエースと互角に渡り合った加藤だ。前回1年生にして、早大記録をつくった自他共に認める山下りのスペシャリストで貯金をつくっておきたい。7区以降は一転、総合力を課題とする早大にとっては我慢の展開となるだろう。7〜10区のいずれかに起用されるであろう本多浩隆(スポ4)を軸に、古豪の底力をみせつけたい。数々のアクシデントに見舞われた今回だからこそ、チームが一段と団結し、大手町で歓喜の「都の西北」を高らかに歌い上げたい。

 早大は今季、5年ぶりに大学三大駅伝すべて出場する。だが、出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)と全日本はあくまでも箱根路に通ずるプロセスに過ぎない。裏を返せば、箱根での結果がすべてといっても過言ではないだろう。奇しくも今季は大学創立125周年にぶつかる。数々の苦難をもものともせず、眠り続けていた名門の獅子がいま目を醒ます。(山田 豊)

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